競争力強化に向けた産学官連携マネジメント のレビュー
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中央経済社
競争力強化に向けた産学官連携マネジメント
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競争力強化に向けた産学官連携マネジメント についてのレビュー
競争力強化に向けた産学官連携マネジメント について購入者の感想
産学官連携の実務担当者が現場を報告
本書は、2003年に発行された「知材立国の実現に向けて 動き出した産学官連携」の後継本である。最新の産学官連携の解説書として発行されたものである。
2003年以降に産学官連携活動は大きく変化した。この間に、国立大学が国立大学法人に移行し、組織マネジメントが導入された。各国立大学法人は戦略を持ち込み、それぞれ特徴を出そうと苦心している。その特徴の中身の一つが産学官連携であり、知的財産本部などが設置され、積極的に産学官連携活動が推進された。
ここ数年間に、日本が技術立国であり続け、知的財産立国になるには、「イノベーション」が重要な役目を果たすことが共通認識となり、イノベーションの起こし方について多くの議論がなされてきた。イノベーションについてが、本書の横糸として書かれている。
本書は、産学官連携の実務者15人が書いた点が一番の特徴になっている。産学官連携の現場で何が起こっているのか、それぞれの立場で報告する。各執筆者の力量はバラバラであり、できも当然バラバラである。実務者だけに狭い範囲の視点で書かれている個所もあるからである。私立大学、国立大学、TLO、大学発ベンチャー企業などの各視点で現在進行している、さまざまな産学官連携活動が記述されている。各立場で利益相反やインキュベーションが書かれ、立場の違いによって興味の持ち方や解釈が異なることが具体的に分かる点が興味深い。
大手企業の元開発者で現在コンサルタントである担当者が書く第2章は、技術に基づく事業化を本音で語る文書が続く。日本のモノづくり企業である製造業の特徴をよく分析し、企業が大学とアライアンスを組む本音を語る。大学の教員にとって参考になる個所が多いだろう。
第5章の利益相反マネジメントの導入については、産学官連携に携わる担当者必須の内容である。マスコミに取り上げられて、あわてて対応するようでは、後悔しか残らないだろう。利益相反と責務相反は、普段からの勉強と実践が不可欠な項目である。産学官連携の先進大学と後進大学では、利益相反マネジメントの態勢が雲泥の差があると聞く。意欲的に学ぶべき内容が分かりやすく書かれている。一読をお勧めしたい。
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