Be-Bop, I Didn't Know What Time It Was, Two Bass Hit, Tadd's Delight, Softly As In A Morning Sunrise, I'll Remember April, I Didn't Know What Time It Was (alternate take), Two Bass Hit (alternate take), Tadd's Delight (alternate take),
バリバリに弾くソニクラも素晴らしい ソニー・クラークと言えば"Cool Sturttin'"がつとに有名だ。だが、彼がブルーノートから出した5枚のオリジナルアルバムは全部はずれがない。3枚目のリーダー作となるこの"Sonny Clark Trio"は、Philly Joe Jones(ds)と、Paul Chambers(b)とのトリオ作品。よって、例のソニクラの気怠いブルージーなピアノがじっくり味わえる作品となっている。オリジナルアルバムでは全6曲であるが、本CDには3曲のオルタネイトテイクが最後にボーナスとしてついている。ちょっと前のCDでは、オルタネイトとOKテイク(共に遜色つけがたい出来だったが)が並べてあって、同じ曲を続けて聴かされる辛さがあった。このRGVリマスター盤ではオリジナルのフォーマットに戻っていて嬉しい。
1曲目から4曲目迄が、アップテンポの作品で、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったマイルス・デイビス・クインテットのメンバーであったジョーンズのドラムスとチェンバースのベースが、ぐいぐいとクラークを引っ張る。意外に?バリバリと弾きまくるクラークのピアノが良い。どことなく"Amazing Bud Powell第1集、第2集"を連想させるようなプレイぶりと言ったら褒め過ぎか。あれをもう少し緩くした感じ。とは言え頭4曲でのクラーク結構気合いが入っています。例の独特なシングルトーンで飛ばすこと飛ばすこと。特に"Be-Bop", "I Didn't Know What Time It Was"が良い出来だ。
残りの2曲の"Softly As The Morning Sunrise"とピアノソロの"I'll Remember April"が、スローバラードになっている。名演奏の誉れの高い前者では、「後ろ髪を引かれる」と形容されたクラークの気怠いシングルトーンが、溢れるように次から次に繰り出されてくる。聞きこめば聞きこむほどに味わい深くなる一級品だ。続くエイプリールでは、クラーク一人が、縦横無人にピアノを弾きまくる。彼の精密かつ美しいトーンに圧倒される。やっぱりバリバリ弾かせても上手い。まるでボビー・ティモンズの"This Here Is Bobby Timmons"の"Lush Life"みたいで凄い。
いつまでも手元に置いておきたいトリオアルバム。 ソニー・クラークがブルーノートに残したアルバムでも2番目に位置されているアルバムだ。
ちなみに1番目は「クール・ストラッティン」。
このアルバムの聴き所は2曲目のI Didn't Know What Time It Was「時さえ忘れて」とSoftly As In A Morning Sunrise「朝日のようにさわやかに」の2曲。
なかでも、「朝日のようにさわやかに」は白眉。コロコロ転がるようなクラークのピアノソロが途中から倍テン(2倍のテンポ)になるところなんか最高にスリリングでかっこいい。
歌心がクラークのフレーズには溢れている。
だから日本人に愛されているんだろう。
他のメンバーもベースにポール・チェンバース、ドラムにフィリー・ジョー・ジョーンズと当時の最高のリズムセクション(マイルスのバンドに在籍)だ。
決して大物ではないが、JAZZを聴くなら持っておきたいアルバムの1枚。